〜Indigo True〜「しマイスター」第19弾(藍染職人/東村真惟)

しマイスター

島原半島にいる匠の技を持つ職人をもっともっと地域の人にも知っていただこう!という企画。今回は、島原市を拠点に活躍する若き藍染め師、東村真惟(まこと)さんのご紹介です。

天然藍染めのお店「藍眞(アイマサ)」は、服飾小物・雑貨・衣服・染め直しなど、生活のそばに藍色を感じてもらえる工房兼ショップ。板ではさむ「しぼり染め」や布の上に置いた型にのりを入れて模様を浮かびあがらせる「型染め」など、多彩な染め方で藍表現を続けています。

東村真惟さん
島原で手染工房を営んできた母(東村惠子さん)をもつ東村さん。自分の足元に素晴らしいルーツがあることに気づき、藍染を始めました。現在、インド藍のハイドロ建てを染色法とし表現技術を探求する日々。オーダーメイドも受け付けており、Tシャツ、のれん、バックなど多数制作しています。春・秋頃にはイベント会場などで藍染体験ができるワークショップも開催。

藍染は、適度なアルカリを保つためphに気をつけながら染まる状態を維持していきます。ちなみに氷を入れるのは、インド藍は低温のほうが染まりやすいことを母・惠子さんの経験から教えられたことで、夏場は温度を下げるために氷を入れているそうです。

Tシャツをゆっくり液体に沈めていきます。十分に水圧をかけながら揉み込み、ゆっくりと液体の中で広げ全体がムラなく染まるように繰り返します。

液自体は緑色ですが、その後、干して空気に触れると酸化して鮮やかな青色に変化していきます。

もともと色のついているものを染めることもあります。
奥が白色Tシャツを染めたもの。手前がもともと黄色のTシャツを染めたもの。黄色やベージュの布はビンテージ風に染まります。ステッチも綿糸だと全部染まりますが、ポリエステルの糸だとステッチの色が残ります。

「こういう感じで作りたい。」というお客様のご要望やデザインなどに合わせて染めるものを決めていきます。

「染めて、干して、酸化させる」を繰り返すほど、濃い色になるという藍染。奥が1回、手前が3回繰り返したもの。色の濃さが違うのがわかりますね。

タコ糸や板を使ったり、握りしめた感覚で出す絞り模様やグラデーションをつけることも。

繊維に強く染み込み、時とともに変わりゆく美しい青を楽しむ藍染ですが、繊維の表面に付着しただけの余分な染料は色移りの原因になってしまいます。藍眞では普段の生活に藍染を使って欲しいとの思いから、この後専用の洗剤で洗います。「思った通りの色を出すのがまだまだ難しい。その日の気温や湿度、染まり具合の感覚を覚えて納得のいく色を出していきたい。」と、シンプルだけど奥深い藍の魅力にどんどん引き込まれる東村さん。


藍眞オリジナルの王冠をかぶったタコ、風神雷神。しぼり染め、型染め、それぞれの良さがひきたつデザインです。

Tシャツ
子ども ¥4,400(税込)〜
大人 ¥4,950(税込)〜

使うほどに美しくなりそうな「板締め絞りハンカチ」。

藍染で作られた小物。手ぬぐい、マスク、トートバック、手帳カバー、バッグなどがあり風合いが出て使えば使うほど自分に馴染んでいきます。「長く使ってもらえるような愛着の湧くようなものを作っていきたい。」と、語る東村さんの藍染。


【藍眞(アイマサ)】
〒855-0065
島原市南柏野町2682-11
TEL 090-7449-0055
不定休
駐車場有り(島原井上駐車場/左奥)
Instagram @aimasa_someyanosegare
facebook @1ndig0true

Asami Sakai

Asami Sakai

島原半島のことを撮ったり書いたり見つけたり。

関連記事

TOP