雲仙市国見町の多比良温泉神社に伝わる豊作祈願「風除祭」に行ってみた。

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「千歳楽!万歳楽!」国見町の風除祭
雲仙市国見町の多比良温泉神社に伝わる豊作祈願、「風除祭」が8月27日から始まり、にぎやかな掛け声が多比良の町に響き渡りました。

風除祭とは・・・
「風」を「除」けるように祈るお祭りです。
二百十日(立春を起算日として210日目)と呼ばれる台風の厄日の前に、海に入り禊をすることで氏神様を清め、新しい力で台風から作物を守ってもらえるようにお祈りするお祭りです。
およそ300年も前から続いています。

御下りのこの日、御神輿を力強く持ち上げる白装束姿の氏子さんたち。
御旅所へ渡御するに当たって一時的に鎮まるとされる輿です。

氏神様は、「神馬(しんめ)」という赤たすきに赤いふんどしの男たちが引く馬に乗って、この温泉神社からお旅所という仮のお社を目指します。

今年の馬練を担う村木さんと加藤さん。
今年初めて馬練をする2人ですが、「めったにできない大役。ありがたいことなので最後までしっかり舞いを務めたい。」と語ります。

一目見ようと、沿道にはたくさんの人が待っています。
お目当ては祭りでも特に目を引く「馬練り」。馬の左右に手綱を持った赤いふんどしの男達の舞が披露されるとたくさんの拍手が起こります。

近くの園児たちも毎年見学にきます。
「お馬さんまだかな~。」と今か今かと待ちどおしく、「おーい!」と手をふります。

担ぎ手さんたちも、力強く御神輿を持ち上げ回ります。

御神輿の下をくぐるとご利益があるとされ、見学をしていた園児たちも御神輿の下をくぐり、豊作、健康を祈ります。

今年の子ども神輿を引くのは多比良町高下地区の子どもたち。晴天の日に恵まれ陽射しも強かったですが、大きな声で「千歳楽(せんざいらく)!万歳楽(まんざいらく)!」と声を張り上げ、練り歩きます。

海の中に入り浄めの儀式。

行列は御旅所の琴平(こんぴら)神社までつづきます。

厳かな笛の音が神社に響きます。浮立をするのは金山・小ヶ倉・魚洗川地区の若者。毎年夏が近づくと練習が始まり、長い年月をかけて引き継がれています。

多比良温泉神社の宮司の植木さん。

古くからこの土地に住む氏子の島田さん。なんでも知っています。

無事馬練ができ、ほっと一息、お互いをたたえ合う馬練の2人。

8月30日に御上りをし、夏の風物詩でもある国見町多比良地区の風除祭が終わりました。

Asami Sakai

Asami Sakai

島原半島のことを撮ったり書いたり見つけたり。

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