〜手書きのニュースペーパー「雲仙山間号」〜「しマイスター」第23弾(雲仙地域おこし協力隊/堀口治香)

しマイスター

島原半島にいる匠の技を持つ職人を、もっともっと地域の人にも知っていただこう!という企画。今回は、手書きの瓦版をほのぼのとしたイラストとともに発信している「雲仙山間号/ 堀口治香さん」のご紹介です。

上記画像は©雲仙市地域おこし協力隊

雲仙市地域おこし協力隊 堀口治香さん(東京・府中市出身)
高校生の時に、種取り農家の岩崎さん(吾妻町)の講演を聞いてから農業に興味をもちながらも、大学時代は文学部に在籍。農業とは特に関わっていなかった堀口さんですが、農業に関わる仕事がしたいと農業関連の会社に就職したそうです。

その後、観光で小浜温泉に訪れた堀口さんは岩崎さんと会うことができましたが、その時はまだ雲仙市で働くとは考えていなかったそうです。旅から戻った後も、雲仙市の景色が頭の片隅にずっとあり「地域おこし協力隊」という存在を知ってから「移住して働きたい!」と応募。

2019年9月に雲仙市地域おこし協力隊 集落営農支援員として着任してからは、グリーンロードより上の地域にある中山間部の農村を訪れ、地域の人々と話をする日々を過ごしています。

職場の上司との会話の中で「かわら版のようなものがあるといいよね。」という何気ない会話から生まれた「雲仙山間号」。

そこの地域にしかない素晴らしい風景や人々の関わり方。田舎を知らない堀口さんが感じた、会話や農作業の一コマをユーモラスに読みやすく書かれたニュースペーパーは、2019年12月の第1号から2021年12月の発行であっという間にもう13号。2ヶ月に1号の割合で発行しています。発行部数は100部から250部に増え、市役所や図書館や店舗などに配布。「最近は置かせてほしいという家やお店も増え嬉しい。」と堀口さんの笑顔がこぼれます。

13号で描かれた愛野町東地区の風景。絵にされることで、改めてその地形が分かりますね。

愛野町東地区で農業を営んでいる鶴崎さん。愛野町が「愛津」と「野井」地区の合併でできたこと。イノシシの捕獲やジビエ料理のことなど、地元の人たちだからこそ知っていることを、楽しそう聴き込む堀口さんに語ります。

「愛野のことば見てみんね〜」と、すっかり仲良しのふたり。

堀口さんの描くほっこりしたイラストは、取材してスマホで撮った写真を見ながら、市役所のデスクで描いています。この日は、市役所隣のふるさと会館にて話を聞きました。取材中に描いてもらったイラストは、堀口さんが最近気になってしょうがない「どあろ〜。」という言葉。

上記画像は、堀口治香さん撮影

雲仙から有明海に広がる島原半島。「どこを切り取ってもそれぞれに素晴らしい景色を眺めることができるんですよ。」と、堀口さんは、携帯の中の大切な写真を見せてくれました。

まだ何も分からないまま自分で調べ作成した第1号。今では知り合いや協力してくれる人も増え、たくさんの事を教えてもらえるそうです。何にでも興味津々で一生懸命、そして何より、朗らかな堀口さんの人柄が大きいのかもしれませんね。

2021年3月には、国見町にある山の駅ベジドリームにて新聞見開きの大きさに拡大した「雲仙山間号」の展示会も開催。現在も店内には堀口さんが描いた窓からの眺めの絵がさりげなく飾られています。同店で販売している雲仙ジオバーガーの包み紙にも使用されていますよ。

「いつかあの地域に寄ってみようと思ってもらえたら嬉しい。」と、ゆっくりじっくり雲仙市での生活を楽しんでいる堀口さん。


中山間部の景色や素敵な人々のことを、ゆる~く紹介するニュースペーパーは、地域に住んでいる人たちにも新たな発見につながる一枚になりそうですね。



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Asami Sakai

Asami Sakai

島原半島のことを撮ったり書いたり見つけたり。

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