島原半島にいる匠の技を持つ職人をもっともっと地域の人にも知っていただこう!という企画。
今回は、農業の未来の為に奮闘する、藤下實一(じついち)さんのご紹介です。
農業機械の販売・修理・開発を行なっている「株式会社フジシタ」2代目社長の藤下實一さん(67歳)。年齢を感じさせないパワフルで柔軟な思考とあたたかな人柄は、テレビや雑誌などに紹介され、これまでに30以上のメディアに登場しています。
昭和21年、父・実さんが藤下機械店を愛野町に開業。創業以来74年、農家の相談役として地域に密着した農機具屋さんです。
じゃがいも生産量が全国3位の長崎県。島原半島は県のじゃがいも生産量のうち80%をしめるそうです。フジシタのお客様もじゃがいも農家が中心。高齢化が進み生産をやめる農家が増えている、重労働で腰が痛い、など農家の皆さんの悩みを聞く中で、じゃがいも栽培をどうにか楽にならないだろうか?と藤下さんは考え始めえます。
トラクターや様々な農業機械の開発にも取り組みながら、じゃがいも生産の重労働からの解放・生産量の確保を目指し約10年。試行錯誤を繰り返した藤下さんは、2012年8月、種芋植付機「ジャガール」を開発。
一つ一つ手作業で歩きながらの従来の植え付け作業。膝や腰が痛いと作業がしづらく、植え付けだけで20kmも歩く人もいるそうでが、フジシタのジャガールは4輪タイプで、補助者がイスに座って作業することができるという画期的な開発。こんなに楽していいのか?と思うほど使いやすく、実際ジャガールに乗ったお客様からは、「座って楽に作業できるので、これがあると生涯現役で農作業を続けられる。」との嬉しい声を聞くことができるそうです。
「ジャガール」を購入されたお客様の声。
現在、バージョンアップした「ジャガールタンク」(2021年販売予約受付中!)
タイヤ仕様だったのがクローラーになったことで、接地圧が少なく、土を踏み固めないので植え付け後の培土がしやすくなりました。
約1時間ノンストップで8〜10aの植え付けと同時に、畝たてまで終わらせることができます。
「ジャガールタンク」を購入されたお客様の声。
技術者である藤下さんの右腕となって、ジャガールや他の商品のPR(チラシ・ホームページ・ブログなどの発信)や、会社経営のシステムづくりなどを引き受けてくれているのが、福岡の大手広告代理店で働いでいた娘の明日香さん。PRの手伝いを始めた明日香さんが、開発された農業機械の素晴らしさを実感していく中、藤下さんが機械の下敷きになったことが、福岡から愛野町に戻ったきっかけだそうです。
現在、明日香さんは福岡に拠点を置いて生活をしている為、愛野に来ることができずリモートワーク中。「娘(明日香さん)がいなかったら、ここまで「ジャガール」を広めていくことができなかったと思う。」と語る藤下さん。とても心強い存在になっているそうです。
また、2019年に販売開始したじゃがいも収穫機「ブルガール」。
じゃがいもの入った重いコンテナを持ち上げたり、かがんだ姿勢で長時間いるので腰が痛い、といった悩みを解決しようと構想を始めて3年で完成したそうです。
堀上げ・選別・コンテナ詰めを乗ったまま一度にできるので作業効果は3倍に!今まで3人で10aを約10時間かかっていたところを、ブルガールを使用すると3人で10aを約2時間で乗ったまま作業ができるようになると言います。
女の子2人でも、じゃがいも収穫が楽々できちゃいます。
空コンテナも26個載せられるので、100メートルの長い場所もわざわざ中断することなく連続で作業することが可能!「雨降り前でも大活躍する。」と好評です。
どんな可愛いお店!?と思ってしまいそうな、ジャガールやブルガールの素敵なロゴマークは、明日香さんが考案。ちなみに「ジャガール」は、“じゃがいもが大好きなガール”から命名したそうです。
長年、藤下さんを支えてきた奥様をはじめ、日々一緒に働くスタッフの皆さん。
「農家と共に、地域と共に、社員と共に歩む」を企業理念の株式会社フジシタは、お客様の「困った」を解決できる会社でありたいと、現場での対応力に自信あり!の頼もしい存在です。
「多くの人に使って、農作業が楽になって欲しい。」と笑顔で話しをする藤下さん。フジシタのこれからの新たな挑戦が楽しみです。
現在、ジャガール2021年度の販売分の予約を受付中。
ブルガールは予約生産となりますので、お求めはお早めに!
▶︎じゃがいも種芋植付機ジャガールタンク(動画)
Check!!
▶︎ブルガールと従来の収穫作業を比べてみました(動画)
Check!!
【株式会社フジシタ】
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