2024年1月20日、一年でいちばん寒い時期とされる二十四節気の大寒の日。雲仙市千々石町にある橘神社では恒例の「大寒みそぎ」が行われました。
まだ暗い早朝5時の集合時間に合わせ、参加者が次々と橘神社に集まります。地元有志でつくる橘神社みそぎ会が毎年執り行っている神事「大寒みそぎ」は、今回で24回目。新しくなった社務所もあります。
健康チェックを終え、男性は下帯、女性は白装束に着替え鉢巻を巻き身支度を整えます。
外に出る前に、入水前の神事の所作を練習。大きな声で復唱する度に、参加者の気持ちも高まっていきます。
今年で16回目の参加者「今年も気合を入れて頑張るぞ!」
わらじを履いたら準備完了!
「おじいちゃんがんばって!」可愛いお孫さんも応援に駆けつけました。
抽選で選ばれた参加者30名。今年は土曜日の開催だったこともあり50名程の応募があったそうです。
本殿で参拝。
松明に火が灯され、出発はもうすぐ。
炎が大きく揺れるほど風が吹く中、「エッホ、エッホ」と気合を入れながら400mの参道を駆け抜けます。
階段を下り、大寒みそぎの舞台となる千々石川河川公園へ到着。
川に向かって二礼、二拍手、一礼。
「朝夕に神の御前に禊してすめらが御代に仕えまつらむ」と和歌を読みながら船を漕ぐ動きの「鳥船」を全員で合わせ、掌を合わせ上下に振り動かし魂を奮い立たせる「振魂(ふりたま)」などで気を高めていく姿は、とても。
「エイッ!」と陰を切り川の中に入水。この日の気温は10℃、水温11.6℃。
橋の下のみそぎ場で約5分、肩まで水に浸かり寒さに耐え手を合わせて心と体を清めます。
みそぎの後も寒さに耐え一連の所作を繰り返します。ガタガタと震える体を止めるのにも大きな声を出して気合を入れるのは必須のようです。
冷えた体でそのまま本殿まで駆け戻ります。400mが長い!
参加者全員で一本締めを行い、今年の寒中みそぎも無事終了です。
寒さで真っ赤になった足。
見事、みそぎを終えた強者たち!
「走るのがきつかったー!」と答えてくれた株式会社 吉田鉄骨(深江町)のみなさん。「とてもとても冷たかったけど、清々しい気持ち。社員みんなの無病息災を願いました!」と、笑顔で話す3人。
参加者に振る舞われたあったかい「おかゆ」が、冷えたからだに染み渡ります。宮司の橘さん特製おかゆは出汁が効いてとても美味しい!
今年で20回目の参加。朝早くに大村から来たそうです!
「心と体を清め、明日から新たな気持ちで生活してほしい。」と、無事にみそぎが終わりホッと笑顔で話す宮司の橘昌樹さん。
橘神社
雲仙市千々石町己529
TEL 0957-37-2538
web https://www.tachibanajinja.com
Instagram @tachibanajinja