2025年長崎県高校総体、男女ともに堂々の優勝を果たした島原高校剣道部をご紹介!

2025年3月、愛知県で開催された全国高校選抜剣道大会にて、島原高校剣道部がついに男子団体戦で悲願の初優勝を果たしました。この勝利により、創部以来これまでに制覇してきた玉竜旗、魁聖旗、インターハイとあわせ、男子団体戦で高校剣道四大タイトル制覇という快挙を達成。まさに、歴代の部員たちの努力が実を結んだ歴史的瞬間でした。


6月の長崎県高校総体では、男女ともに優勝!
8月7日から広島県で開幕される2025年度インターハイに向け、部員たちは日々の練習に懸命に取り組んでいます。



剣道部は創部以来、多くの大会で輝かしい成績を収めてきた、伝統と実績を誇る部。

今年度の部員は、男子(3年11名/2年11名/1年12名)34名、女子(3年8名/2年6名/1年8名)22名、計56名。基本的に、練習は全員が同じメニューに取り組んでいます。

島原高校剣道部には、熊本・広島・北海道・沖縄・千葉など、全国各地から「このチームで剣道を極めたい」と強い意志をもった選手たちが集まってきています。

一方で、地元・長崎や島原半島出身の部員も多く在籍しており、全国レベルの競技力と、地元への誇りを併せ持つ稀有なチーム。県外出身の部員だけでなく、地元出身の部員も同じように活躍していることも、この剣道部の大きな強みです。
\全国から集まる仲間と、地元の誇り/


島原高校には「ここで剣道をやりたい」という強い志を持って入学・入部してくる生徒たちばかり。自らの意志で「強くなる」ために集まった仲間たちだからこそ、互いに刺激し合い、支え合う関係が築かれています。
「考える練習」で全国へ


指導にあたるのは、経験豊富な渡辺総監督、福田監督、金子先生、林田先生の4名。

「剣道は最終的に“1人”で戦う競技です。そのとき、自分がやってきたことをしっかり出して戦えるのか。それとも思いつきで動いてしまうのか。勝敗は一つの結果に過ぎません。やってきた事を出し切って、出た結果をさらに次に繋げていってほしい」と福田監督はこう語ります。



島原高校は、他校よりも短い平日2時間という限られた練習時間の中で、「考える練習」を重視。選手一人ひとりが『限られた時間をどう活かすか』を常に意識する——それが、島原高校ならではの“鍛錬の哲学”です。


練習中は、指導者からの問いかけに即座に反応する姿が印象的で、間髪入れずに返される返事や、無駄のない行動が、緊張感のある練習風景を作り出しています。




“考える練習”は、給水の場面においても実践されています。厳しい剣道の稽古では体力を消耗しやすく、適切な水分補給が欠かせません。また、道具の装着が遅れると他の選手に影響を及ぼす可能性があるため、効率的な動きが求められます。道具を外し、給水し、再び装着するまでの一連の動作の速さにも、意識を向けた練習が行われています。



OBや上級生との対戦を通じて、実践的な技術を磨き、試合感覚を養っていきます。部員たちは「さまざまな角度から見てもらえるので、安心して剣道に向き合える」と話してくれました。

後半は、指導者から指名されたチームが5人が戦う「団体戦」がスタート。









試合中に見られた課題について具体的に指摘。普段の稽古で注意されている点を再確認することで、次回に向けた改善を促します。







「ただ打ち込むのではなく、“なぜその動きなのか”を理解して技を磨く」姿勢。この積み重ねが、精神面・技術面の両方において全国レベルの選手を育てます。
\練習後の振り返り/







最後の挨拶後すぐに、指導者や互いに課題点を話し合う姿がとても印象的。自分自身のパフォーマンスを振り返り、どの部分を改善すべきかをその日のうちに明確にしているそうです。
\部員たちに聞いてみた/


男子/太田瑛崇さん(有明町)、主将 相原右京さん(広島県)、林田蒼生さん(布津町)
女子/児島和歩さん(布津町)、北山凛桜さん(熊本)
Q.どんなチーム
一つの目標に向かって、チーム全員が一丸となって取り組むことができる部です。
試合に出場する部員と出場しない部員がいますが、全員が同じ方向を見据え、「日本一」を目指して努力しています。それぞれが与えられた役割を果たし、自分のやるべきことを考えて、試合に向けて準備を進めています。
Q.練習について
テスト明けの追い込み練習がきついですが、部活が休みの時も各自が積極的に自主練を行っています。
Q.印象に残っている試合やできごと
全国選抜で優勝できたこと。互いにリスペクトして成長できるところ。負けた後も気持ちを切り替えて試合に向き合えたこと。強豪校に勝てたことが自信につながった!
Q.目標は
広島出身の相原さんは、地元開催のインターハイに向け、強い思いを胸に練習に励んでいます。「地元での開催だからこそ、応援してくれる家族や友人の前で結果を残したい」と語る相原さん。これまでの努力を形にすべく、日々全力を尽くしています。
チームの目標は、日本一!春夏連覇!
\中学生の皆さんに/
ここでは、日本一を目指す上で部活だけじゃなく勉強もしっかり続けていけることが強みとなっています。文武両道が島原高校の良さ。学習できる環境があるので、部活だけじゃなく、勉強もしっかり続けていけることが強みの部です!
\先輩たちにも聞いてみた/

取材時、教育実習に訪れたいた卒業生の生出さんと横江さん。現在2人は、大学でも剣道を続けています。「コロナ禍の時、試合ができなかったことが本当に悔しくて涙した」と生出さん。横江さんも「コロナの影響で制限された中での練習や試合が印象に残っている」と話します。「迷っている時に支えてくれたのは、レギュラー争いをしている仲間たちでした。勉強も互いに教え合い、先生に言われる前に体調管理を意識する。そうした“自立”と“自律”が、島原高校の強さです」と、振り返ります。


一生懸命に汗を流して練習した後には、ふっと表情がやわらかくなり、本来の元気な高校生の顔に戻ります。

そして、再び日本一へ

全国選抜優勝、県大会制覇。着実に成果を出し続けている島原高校剣道部は、次なる目標である「再び日本一になる」に向け、挑戦を始めています。この夏、広島の地で、島原の剣が、再び勝利を掴むことを応援しています!
長崎県立島原高等学校
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