一日消防署長が清華こども園幼年消防クラブとドローン活用の防災訓練/令和6年秋季火災予防運動

公共

防火の意識の普及と火災による被害の減少・防止を目指し、火災が発生しやすい時期を迎える11月9日から11月15日まで、全国一斉に実施される「令和6年 秋季火災予防運動」を前に、2024年11月8日、島原消防本部にて一日消防署長と園児による防災訓練が行われました。

島原地域広域市町村圏組合消防本部で行われた一日消防署長の委嘱状交付式では、厳粛な雰囲気の中、消防本部職員、島原消防署職員たちが真剣な面持ちで並びました。

島原地域広域市町村圏組合消防長 亀川高政さんは「10月末現在、島原消防本部管内における火災件数は27件発生、昨年同時期と比較すると17件減少。出火原因は、コンロやタバコ、たき火からの出火がほとんどで人の不注意によるものが大半を占めている状況。空気が乾燥し火災が発生しやすい季節となるので、火災発生時の初期対応を始め、防火安全についての指導をお願いしたい。」と、呼びかけます。

令和6年 秋季火災予防運動
重点推進項目
・地震火災対策の推進・住宅防火対策の推進
推進項目
・防火対象物等における防火安全対策の徹底・焼却行為に伴う火災発生防止対策の推進・重点防火指導対象地域に対する防火指導の実施・防火啓発活動

一日消防署長を務める島原地区危険物安全協会長 喜多芳文さんが「今年度は島原地区危険物安全協会が設立50周年を迎えるにあたり島原広域消防本部へ3機のドローンを寄贈。災害等が起こった際に活用していただきたい。本日は一日消防署長として、広く火の用心をPRしていきたい」と意気込みを語ります。

令和6年度全国統一防火標語「守りたい 未来があるから 火の用心」

交付式の後、消防署業務についての説明を受ける一日消防署長。

一日消防署長と島原消防署長 西田光介さんを中心に、島原消防署の救急係、予防係、警防係、庶務係の皆さんと記念撮影。

救急車、ポンプ車、はしご車などの消防車両も見学しました。

119通報を受ける指令センターでは、実際に119番のテスト通報を受け、緊急対応の手順を体験。

危険物安全協会で、普段から危険物取り扱い施設の点検・指導、安全講習の実施、住民向けの防災啓発イベントなどを行なっている喜多さん。119番通報の流れについて具体的な質問を職員に問いかけ、1秒を争う場面での緊迫した状況での判断基準や手順について確認しました。

\火事119通報/
・火事か救急か(災害種別)
・場所(住所)を具体的に

\#7119って?/
救急車を呼んだ方がいいか、病院に行った方がいいかなど判断に迷った時に、専門家からアドバイスを受けることができる電話相談窓口「救急安心センター事業(#7119)」。緊急性の高い傷病者の元に、いち早く救急隊が駆けつけることができるようになるのはもちろん、隠れた重症者を発見し、手遅れにならないように一刻も早く救急搬送につなげることも重要な役割。

\NET119とは?/
音声による119番通報が困難な聴覚・言語機能障害者が円滑に消防への通報を行えるようにするシステム。

園児との防災想定訓練

ここからは「幼保連携型認定こども園 清華こども園」の園児が参加。

防火表彰とまといを、一日消防署長から受け取ります。

清華こども園幼年消防クラブの25名が、凛々しく敬礼!

普段からボランティアなどの活動で、学校や保育園・幼稚園をまわり子どもたちとも触れ合う機会が多いという喜多さんは、子どもたちにも大人気!

地震を想定した防災訓練では、5階建ての建物で救助要請が入り救助がスタート。
「建物のどこかに怪我をしている人が1名いるようです。ケガをしていて地震により玄関が開かない」という通報。

現場指揮本部にいる一日消防署長のもとに隊員が駆け寄ると、
「ドローンにてあの建物を検索せよ!」と力強く指揮棒を喜多さんが振りかざし「梯子を準備せよ!」と大きな声で指示を出します。

職員によるドローンの操縦で建物の中を検索。「4階で要救助者を発見!」と一日消防署長へ報告します。

ケガをして救助を待っていたのは、清華こども園の先生!

「せんせーい、だいじょうぶー?」とこどもたちも応援します。

ドローンにより逃げ遅れ者を発見。はしご車により無事ケガ人を救出!

園児たちは全員、はしご車に搭乗体験。約10mほどの高さからの景色を楽しみました♪

元気な笑顔でハイチーズ!

「私たちの幸せな生活は、全てこういう人たちのおかげで守られている」

初めて一日消防署長を務めた喜多さんは、「昼夜を問わず危険と隣り合わせてから活動されている消防隊の皆さんのことを知ることができた。」「今日見学した中で指令センターが印象に残った。通報を受けるところがものすごくシビアな場所で臨機応変な対応しなければいけないことを、まざまざと感じた。私たち市民も、できるだけ消防署に負荷をかけないように、救急の場合は新しい制度を活用しながら協力していきたい思う。」と、地域の防災活動への理解を深めたことに感謝の意を述べました。

「私たちの幸せな生活は、全てこういう人たちのおかげで守られている」「安全を高めるために、さまざまな努力を消防本部では行われておりますので、市民の方々もできる限り消防署に協力していただければ」と、日頃の備えの大切さを呼びかけました。



【 島原地域広域市町村圏組合消防本部 】
〒855-0033
島原市新馬場町872-2
TEL 0957-62-7711
WEB http://www.shimabara-area.net/site

Asami Sakai

Asami Sakai

島原半島のことを撮ったり書いたり見つけたり。

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