2024年10月24日、深江町漁業協同組合にて、「深江ブループロジェクト活動組織(吉田幸一郎代表)」のメンバーと、南島原市立深江小学校5年生40名によるアマモの種まきが行われました。
深江ブループロジェクト
1960年から1990年にかけて7割ものアマモ場が減少を危惧し、2009年にプロジェクトが発足。深江町漁協、漁業者、地域住民、深江小・中学校がメンバーとなり、あさりの稚貝放流や清掃活動など、海洋保護活動に取り組んでいます。「アマモすくすくプロジェクト」では、例年、深江小学校の5年生と一緒に、アマモの種子採取やアマモ粘土製作、魚料理の調理体験などを継続して実施。アマモ場の再生・回復のために多くの成果を積み重ねてきました。
今年は、深江小学校・大野木場小学校・小林小学校の3校による合同学習を初開催!
2024年6月6日に行われたアマモの種子採取では、海洋生物の観察や、地元漁師の協力のもと刺し網漁で漁業体験も行いました。
アマモ学習会の後、深江小学校では、5年生1人1人が手作り新聞を制作。アマモをはじめとした海の生き物を、実際に目で見て手に触れた感想を、思い思いにまとめていました。新聞は校内に展示中。
今年は船に乗って種まき!
今回の種まきには、深江小学校5年生40名が参加。(大野木場小学校・小林小学校の生徒は、別日に実施)
まず、深江漁協職員や漁業者が講師となり、前回の種子採取や海洋生物観察の振り返ります。
その後、採取されたアマモの種子の保管や、深江ブループロジェクトのメンバーによって種子を取り出す様子を紹介。
小さな米粒ほどの大きさのアマモの種子を1つ1つ丁寧に取り出す作業は、ちょっと大変です。
藻場の再生活動に一緒に取り組んでいる長崎大学全学ダイビングサークル「ISANA」のメンバーたちと、深江漁協組合の潜水士が深江の海に潜った映像も紹介されました。
深江ブループロジェクト×長崎大学全学ダイビングサークル「ISANA」
アマモが育ち、豊かな藻場が広がる様子。
アマモとは
イネ科で陸から海へと生育場所を変えた海草。種子植物で種類が少なく岩礁に生えない多年生植物。アマモ場があることで塩流を和らげ、外敵からの隠れ場になるので産卵場所として最適な環境になります。魚類やイカ・タコなどが増えることで「海のゆりかご」と呼ばれています。
漢字で表記すると「甘藻」別名「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」という日本一長い和名をもつ植物なんです。
カワハギやタコ、イカ、エビ、ワカメ、コンブなどが生きる有明海。
藻場にたくさんの生物を見ることができることで多くの生物の住処隣海の環境が守られていることを知り、今回の種まきの大切さが子どもたちにも伝わってくるようです。
アマモの種子を紙粘土に埋め込んでみよう!
どう作るかはそれぞれ自由。
どんな形がいいかな〜と、メンバーたちと談笑しながら作っていきます。
海の生き物にしたりキャラクターにしてみたり、子どもたちの個性が光ります♪
ライフジャケットをしっかり着用したら、海に出発!
例年、アマモの種まきは陸から行っていましたが、今回は初めて沖に出てからの種まき。なかなか漁船に乗る機会も少ない子どもたち、テンションが上がります!
「いってきまーす!」と、大きく手を振り沖まで出港。
雲仙普賢岳の山々が連なる景色を一望。左側にエビの養殖場が見えます。
「大きくな〜れ、アマモさーん!」
願いを込めて種まき。海の未来を守るため、思いを託し元気に種子を投げ込む子どもたち。
楽しく安全にアマモの種まきを終えた一同は、無事漁協に到着!
学習会の最後、深江ブループロジェクト代表の吉田幸一郎さんは「豊かな海は山からつながっている。この後も、自分の住んでいるところをきれいにして環境に興味を持って生活をして行って欲しい」と、想いを込め子どもたちに語りかけました。
\アマモすくすくプロジェクト/
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