2024年9月10日に行われた口之津海上技術学校のサバイバル訓練(緊急脱出訓練)の様子をご紹介!
海上での緊急事態に備えた訓練の一環であるサバイバル訓練では、船舶での非常事態を想定し、乗組員が安全に脱出し、生存するための技術や知識を学びます。
国立口之津海上技術学校は、独立行政法人海技教育機構が運営する海上技術学校の高等学校相当の教育機関。全国に3か所(館山・唐津※今年度より短期大学として開校)ある中の一つで、長崎県内を中心に熊本県や鹿児島県など九州全域や関西など様々な地域から生徒たちが集まります。
1年生から3年生までの全校生徒78名が訓練に参加しました。
緊急事態が発生しても冷静に行動し、命を守ることを目的とした訓練では、素早く正確に救命胴衣を装着することも大事な訓練の一つ。
3年生が先に、伝馬船でブイに係留されている練習船に渡ります。
船外機が不調となり船外機を交換することに。急なアクシデントに対応する力を育てるのも実践で学べる強み。敷地内に艇庫があるので、すぐにクレーンをしようして交換することが可能です。
まだまだ日差しの強い夏日、汗をかきながら一生懸命船外機の交換作業を手伝う生徒たち。
訓練海域に到着。
練習船「口洋丸」にUY旗が掲げられます。UY旗とは、「本船は演習中である、私を避けられたい」との意味があるそうです。
いよいよ訓練開始!
飛び込む前には海水を浴びて海水温に体を慣らします。
緊急事態に直面した際、迅速かつ的確に行動できるようにするための重要な訓練。特に海上では、自然環境が常に変化し、予測できない状況も発生するため、訓練であっても危機感を持って臨むことが大切。生徒たちは担当教員から飛び込み方についての説明を真剣な面持ちで話を聞きます。
まず、着水する海面が安全かどうかをしっかり確認し、片手で鼻を抑え、もう片方の手でライフジャケットの首の部分をしっかり抑え飛び込み!
口洋丸のコンパスデッキから海面までの高さは約3m〜!
着水後、体温低下を防ぐための熱放出低減姿勢をとり、ライフラインをつたって進み救命艇でもあるカッターに乗り込むまでの一連の動作を体験します。
飛び込んだ後は水を含んだ服が体にまとわりつき動きにくい!
救命胴衣の正しい着用は、海上での生存率を上げる大事なポイント。互いにしっかりチェックをしておきます。
初めて緊急脱出訓練を体験する1年生に対して3年生がお手本。入学してまだ半年の1年生にとって、3年生は頼りになる先輩たちです。
見事な着水!
実際に飛び込み台の先端に立つとなかなかの緊張感ですが、1年生も果敢に飛び込んで行きます。
今年度の1年生は女子6名も仲間入り!近年少しずつではありますが、女性の船員も増え航海士や機関士として活躍しています。
訓練終了後は、きちんと片付けをして学校へ帰港。
帰りも3年生が船橋班、甲板班、機関班に分かれて口洋丸を運航して学校へと向かいます。
学校に到着して、使用した伝馬船・カッターの洗浄作業を行い訓練は無事終了です。
\感想を聞いて見た/
RORO船の航海士を目指している3年生で生徒会長でもある辻 信哉さんは、「なるべく遠くに飛び込み、素早く船から離れることに気をつけて訓練しました。将来は安心感のある船長になりたいです」と話してくれました。
船長役として実践中の辻さん。
船橋班のみなさん!
甲板班のみなさんを船首でパシャリ♪
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今、海の仕事が熱い!航海士や機関士、船で働くプロを育てる「独立行政法人海技教育機構 国立口之津海上技術学校」
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